お前がかわりに撃たれろ!

Saori Mochizukiの日常 / Saori Mochizukiの飼い犬・コルク / 半歩先のドラマチック

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うちのワンコ・コルクも、気性が荒く、飼い主にしか従わないと言われている甲斐犬の血が色濃く入っているので、普段は「人間大好き!」でとてもフレンドリーですが、イヤな目にあった時の怒り方は半端ないです。わたくしも撮影部長も、何度も文字通り「歯向かわれて」います・・・。

先日千葉県柏市で、飼い主らを襲った犬が警官の放った13発の銃弾で射殺されるという事件がおきました。

年に何度か出てくるこういう事件。

聞くたびに本当に胸がしめつけられます。

結局世の中の秩序でいうと、人間>犬なので、こういう時、犠牲になるのは決まって犬です。

確かに犬には牙があり、人間の命を脅かす恐れがありますが、もしかしたらそれと同じだけ凶暴なことを人間も犬にしている可能性はあります。

人間は牙で噛まないだけです。

今回のワンちゃんは、もしかしたら全く散歩に連れて行ってもらえずストレスがパンパンにたまっていたのかもしれませんし、それがもとで脱走して放浪することが日常のような、だらしのない飼い方をされていたのかもしれません。

そうなると当然責められるべきは飼い主です。

とはいえ、わたくしは直接飼われていた状況を見聞きした訳ではないので、なんとも言えません。

ただ一つ言えることは、もし本当に心の底から犬のことを大切に思っていたのなら、警官が自分の犬に発砲することは、全力で、命がけで止めたのではないでしょうか。

わたくしだったら、例えばうちで飼っているコルクが、手のつけられないほど凶暴になって誰かを襲っていたら、自分の身体が噛みちぎられたとしても身をていしてコルクを止めたと思いますし、それに対して警官が、「発砲するから離れろ」と言っても、絶対に離れなかったと思います。

今回のワンちゃんが射殺される寸前の映像をニュースで見ました。

飼い主を見つけると、シッポをふりながら近寄っているんですよね。

犬は、必ずしも嬉しい時だけにシッポをふる訳ではないので(興奮して気が立っている時にもふります)、この時のこのワンコの本当の気持ちがどうだったかはわかりません。

でも映像を見る限り、噛む気満々で近寄って行ってはいないんです。

そして近づいてから噛むまでにほんの少し間があるんです。

この一瞬の間に、(あくまでも憶測ですが)ワンちゃんは飼い主から何か言われたんじゃないでしょうか。

バカ犬め とか
迷惑かけやがって とか。

この直後、噛まれた飼い主は、犬を何度も叩いて振り払おうとしたそうです。

でもそれも違うだろう!と思う。

そこでその犬を離してしまったら、次にまた別の誰かを襲うのは目に見えています。

それを、自分の身を犠牲にしてでも必死に犬を押さえつけて食い止めるのが飼い主の責任ではないのでしょうか。

犬を飼うって、そういうことだとわたくしは思います。

可愛いだけ、楽しいだけ、ではありません。

もしかしたら自分の腕が食いちぎられてしまうかもしれない危険とも隣り合わせなんです。

それでも、そういうことも全部ひっくるめて、一緒にいたいと思うのか。

そこまでのこと??って思うかもしれませんが、そこまでのことができなかったからこそ、今回こういう大惨事に至ってしまった訳です。

射殺されたワンちゃん、毎日どんなことを感じながら生きていたのかな。

ワンちゃんの気持ちに思いをはせると本当に悲しくなります。

せめて安らかに天国にたどりついていますように。

そしてこういう事件がこの世から少しでも減りますように。

ただただ祈るのみです。

 
バッグブランド「Saori Mochizukiデザイナー
セレクトショップ「Accent Color」オーナー
望月沙織




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