カテゴリー:ショップさん

ファッションのリンスインシャンプー化についての考察

ショップさん / 半歩先のドラマチック


会場のコーヒーショップ CoCo Espresso 701。立地もさることながら、建物の7階というへんぴな所にあるにもかかわらず、老若男女のお客さんがひっきりなしに来店するのでビックリしました。聞けば、オーナーが香港コーヒー界の有名人だそうです。そしてそれ以上にビックリしたのが、貸切スペースのお客さんも、ふらり来店のお客さんも、お互いに煙たがる風でもなく、自然に共存していたこと。うちのバッグも、単純にランチを食べに来たおばちゃんが買って行ってくれたりしました。

こんにちは、バッグブランドSaori Mochizukiのデザイナー & Accent Colorのオーナー、望月沙織です。

わたくしは先週香港でポップアップショップを開催してきました。

香港のお取引先のお店、小時光(Xiaoshiguang)さんの2周年記念イベントの会場の一角にスペースをいただいたのです。

2月に営業に行った時に「3月にこんなイベントがあるけど、来る??」と言われ、わたくしもあんまり深いことを考えずに「行く行く!」と言ってしまったもんだから、一体どんなことになるのか全然予想がつかなかったのですが、行く前に送った商品の売れ行きが好調だったので、ワクワクしながら伺いました。

会場は、香港の、言ってみれば郊外のような場所でしょうか。

東京の町田出身で、八王子にある学校に通っていたわたくしから言わせれば、「こんなのはずれのうちに入らん!」という距離でしたが(笑。地下鉄とタクシーで、中心地から40、50分くらいでしょうか)、ネイティヴの人に言わせると、ものすごくへんぴな所だそうで、でも最近ではおしゃれとされている、インダストリアルエリアの工業団地のような建物の中にあるスタイリッシュなカフェで開催されました。

会場には、次から次へとファッショナブルな人が現れ圧倒されました。

なんて言うんでしょうか、50年代の古い映画の女優さんみたいに、クラシックで、でもちょっと華やかで、非日常的な感じのファッションがとても美しいのです。そして誰もがとても個性的でその人らしい雰囲気をまとっているのです。

(話しは少々飛びますが)先日、日本でドレスショップを経営している仲の良い知人と話しをした時に、

「お客さんにはよく、『普段にも仕事にもパーティにも使えて、派手すぎず地味すぎず、着回しのきくドレスはないか』って言われるんだけど、そんな都合のいいものはない!でも仕方がないのよ、今の日本人はお金持ってないから」

と言われて、そうかぁ、、、日本は今、ファッションにおいて「(お金をかけない)着まわし」が重要なのか、、、と改めて思い、ふと自分を振り返ってみると、なんとなくそんな感じのお洋服になってしまっていることに気がついて、少々悲しくなってしまいました。

忙しい日常を過ごしていると、オンとオフの境目がわからなくなるし、境目をつけずにどちらかに突入せざるを得なかったりします。

そうすると、どうしたってどっちにも通用する、もしくは切り替えが簡単にできることが最重要ポイントになってきて、うちの、コサージュが取り外せるバッグなんかはまさにその最たるものだと思うんですが、今の香港だとそれは少々中途半端になってしまう雰囲気もあり、改めてファッションについて考えさせられました。

もしかしたら、きっちりと線を引き、華美に着飾る時と、猛烈に仕事をする時と、区別して考えた方が、アイテム的にもよりそれぞれに「機能的」なのかもしれません(例えて言うなら、リンスインシャンプーよりも、ちゃんと別々のものを使った方が、手間だけど結果的には髪には良い、みたいな感じ、でしょうか)。

とはいえ、オンとオフ、きっちり線を引くのが難しいというのも(今の自分がそうだから)よくわかります。

だけと、香港のお客さんをみて、ちゃんとおしゃれをする、っていうのはいいことだなぁと感じてしまったわたくしもいます。

という訳で、改めて、バッグを通してどういう生き方を提案できるのか、考えさせられた今回の香港の旅でした。

さて、これを受けて、うちのブランドはどう発展していくのでしょうか。

またしばしあれこれ悩むと思います。ぽこん、と何か、うみだせるといいのですが。

どうぞ今後のSaori Mochizukiにご期待くださいませ(と、自分で自分にプレッシャーをかけてみた)。
バッグブランド「Saori Mochizukiデザイナー
セレクトショップ「Accent Colorオーナー
望月沙織

Saori Mochizukiの水玉バッグ
Saori Mochizukiの水玉バッグ
Saori Mochizukiの水玉バッグ
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質のいいものを、末永く、より輝かせることができる人/「てんてんしましまを探して」第9回・福岡「カラフルブティックモア」オーナー・平田マドカさん

「てんてんしましまを探して」 / ショップさん / 雑貨屋さん

「てんてんしましまを探して」は、毎週木曜正午更新
てんてん(水玉)しましま(ボーダー&ストライプ)のかわいいアイテム、そこに携わる人々の思いをバッグブランドSaori Mochizukiのデザイナー・望月沙織がつづります。企画詳細についてはこちらをご覧ください。

こんにちは、水玉とストライプ&ボーダーのバッグデザイナー・望月沙織です。

さて、今週からしばらく「てんてんしましまを探して」は九州・福岡特集になります。どういう訳かご縁があって、2014年は福岡づいているSaori Mochizuki(その理由は追々明かします)。そのトップバッターは、福岡・中央区にあります「カラフルブテティック モア」さんになります。

今年の3月、わたくしが初めて福岡に上陸した際、どこか素敵なお店はないかなーと探して尋ねたのが最初の出会いです。その時撮影部長にお土産で買っていった腕時計が本人にも周囲にも大変好評で、以来また機会があったら遊びにいきたいな、と思っていたお店の一つです。

その「モア」のオーナー、平田マドカさんに、どうして古着なの?古着の魅力って何??などなど伺ってみました。

カラフルブティックモア

オーナー・平田マドカさん

そもそもお店を始めたきっかけは何だったんですか??

平田マドカさん(以下<平>)
きっかけは、ここの物件が決まったからなんです(笑)。もともとお店はやりたいと思っていて、店舗の物件を見るのが好きだったので、暇つぶしに見ていたら、ここの物件が出ていたんです。人気の場所で他にも引き合いがたくさんあるからということで、とりあえず申し込みだけしておいて、決まったらやればいいか、と思っていたら、その日の夕方に「決まりました」との連絡が来ました。60年ものの普通の民家だったけど、好きに改装していいと言われたし、主人も「ずっとやりたかったんでしょ」と背中を押してくれたから、8月末に契約して、4ヶ月間会社員をしながら改装・準備をして、12月にオープンさせました。

ということは、前職は会社員だったんですね?

<平>
最初は福岡のアクセサリーブランド「ミハエルネグリン」にいました。その後上京して古着屋で働いたりしていましたが、福岡に戻ってきてしばらくして、ミハエルネグリンの社長から声がかかり、福岡VIOROの中に新しくオープンするミハエルネグリン直営店に店長として4年間在籍してました。

だから仕入先も貯金も何もない中で始めました。(仕入れ先は)自分が好きなものを行き当たりばったりで頼んでいったけど、ロット数が大きすぎて無理だった所以外はほとんど取引してもらえました。でもやりながら揃えていったので、オープンしてから2-3ヶ月してやっと店内が揃った感じでした。

カラフルブティックモア

アトランタのドールハウスのデザイナーが手掛けるハンドメイドウォッチブランド「FUN WATCHES」。わたくしは3月に、文字盤にカメラとフィルムが入ったデザインを見つけて撮影部長用にゲットしました。その時はベルトの色を選べるフェアをやっていたので、ゴールド(笑!)を選びました。残念ながら今回の入荷分でお取り扱いは終了になってしまうそうです。詳しくはモアさんのブログで。

仕入れ商品やハンドメイド作家さんのアイテムと平行して、古着など、ヴィンテージアイテムを扱ってらっしゃいますが、古着はなぜお好きなんですか?

<平>
私は、ロリータからパンクに至るまで、とにかく色んなファションをやったけど、最後にたどり着いたのが古着でした。古着はモノがいいのと、低価格で個性的なファッションができるのが良いところです。元々が古いから、流行もあまりないですし。今、そういうのを実現させようとすると、プレタ(プレタポルテのお洋服・・・オートクチュール(=オーダーメイド)を、量産向けに改作した高級既製服)で、5-6万円のお洋服、とかになってしまうけど、それが(その金額よりも)低価格で実現できるのが古着だと思っています。

ちなみに古着はどこから買い付けてきているんですか?

<平>
毎年海外で1ヶ月間くらいかけて買い付けをしてきます。渡航先はフランス・イギリス・ドイツ・イタリア・オランダなど。フランスをメインに、毎年国を開拓して増やしている感じです。(経費を押さえるために)安い宿に泊まるんですが、宿の状態も、本当に良い古着に出会えるかどうかも、実際に行ってみないと分からないので、リスクがとても高いです。長々とお店をあけて行くので、お客さんに対するプレッシャーもありますし。

そうですよね。カタログを見ながら型番で注文できる既製品と違って、良い古着を探すのって、大変ですよね。

<平>
海外は「古いものはいいもの」という概念があるけれど、日本は消費社会で、使い捨て文化。だから海外では(古着は)ぼろぼろのものでも値段が高いのに対して、日本ではすごく質のいいものが「古いから」という理由で安く扱われてしまっています。そういうのはとても悲しいんですが、大量生産品との比較もあるし、その辺りのバランスが難しいです。これはハンドメイドの作家さんにも言えることで、うちでお取引のある作家さんはみんな腰が低くて、自分がつけた値段を「高すぎる??」と心配して聞いてきたりするんですよ。でもちゃんとしたものはちゃんとした価格で売りたいから、「もっと高い値段をつけて売っても良いんですよ」と言う時もあります。

なるほど。日本だと、なかなか古着の価値を見いだしてもらいにくいんですね。その落差を一生懸命、丁寧に埋めているのが「モア」であり、平田さんなのだ。

カラフルブテイィックモア

では平田さんにとって「良い古着」ってどういうものなんでしょう?何を基準に仕入れる・仕入れないを決めているんですか?

<平>
大前提は、テイストとデザイン。その中でもこだわっているポイントは色(カラフル)、柄(水玉、チェック、ストライプ。「ボーダーはみんな着ているし、私が着ないので入れない…」と言いながら、ボーダーのスカートを履く目の前のモチヅキに気づき「あっ、すみません、、」とはにかむ平田さん。かわゆいです)。

あとはシルエットとサイズ感(かわいいけど、日本人には大きすぎる、など)。それをふまえた上で、状態が良いかどうかを見極めます(きれいなもの、もしくは、状態が悪くても直しがきくものかどうか)。

オープン当初は、あれもこれも仕入れていました。それこそ「安いからとりあえず買っとくか」みたいに。でもそういうものはずーっと売れ残ってしまうんです。そういうものを毎日見ていると悲しくなるし、お客様にしてみても、高くても良いものが欲しいから、セールをしても売れないんです。

だから自分の気持ちが納得するものを仕入れるようにして「売れそうだけど嫌かも」と感じるものは、入れないことにしました。

ファストファッションは全否定しませんが、値段で買うと結局着ないんですよ。そういう着ないけどノリで買ったもの、安いから買ったものは2年くらい前にガレージセールで全部売り払いました。以来(自分の私物も)本当に使うかどうか、考えてから買うようになりました。

確かにな…。うちの場合は生地ですが、安いから多めに買っとけ!と思って買ったヤツは、いつまでたっても「多め」のまま、減らない…。

ちなみに今、お店にスタッフさんがいらっしゃいますよね?(取材の申し込みの際、スタッフさんからもご連絡を頂きました) それはどういうご縁で採用に至ったのですか??

<平>
3年間は1人でやっていました。そんな中、お直しできる人がお店に居座り続けたので、じゃあしょうがないな、と、4年目から本格的に雇うようになりました。新しい方法ですよね、居座るって(笑)。

彼女は20代前半から通っていたモッズや60sの音楽イベントで知り合った人です。今は商品出しや(リメイクの)オリジナル商品を作ってもらっています。古着は、厳選して状態の良いものを選んで来たつもりでも、店頭に出す前に改めて確認してみると、(シミや傷が見つかる)ロス商品は必ず出てしまうので、それをリメイクして状態をよくして売っているんですが、彼女はそれをお金をかけずに「家の冷蔵庫で何かを作るタイプ」なんですよ。

それまでは毎日夜中まで残って仕事をやっていましたが、彼女が来てくれるようになって、だいぶ楽になりました。自分よりも上手くできる人にやってもらって自分の時間が増える方がいいと思いました。そのおかげで出張とか、蚤の市出店とかへ、お店を閉めずに行けるようになりました。

ところで、お店の入口に「着付け出張」って書いてあるんですけど、着付けもできるんですか?

<平>
そうなんです、着付けの仕事もしています。もともとアンティークの着物が好きで、友達と着物イベントをやったりしていたのをきっかけに、本格的に着付けを勉強して、1年経たないくらいで師範の免許がとれたんです。着物って言うと、「自分の体にあったもの(自分用に1からあつらえたもの)を着ないなんて!」とか、敷居の高いことを言われちゃいますが、そういうのではなく、趣味でリサイクルで買ったものを着られるようにしたいと思ってやっています。

カラフルブティックモア

半襟とか、帯締めとか、あわせ方がものすごくキュート!「自分の私物でアレンジしてるだけなので〜」と謙遜されてましたが、さすがのセンスです。これ着たい。

おぉ!これは、先日お話を伺った五箇谷さんと一緒で思わず嬉しくなりました。わたくしも、良いものが変なプライドやお金儲け主義の犠牲になって、廃れていってしまうのは忍びないと感じています。そういうのを「もっと気軽に楽しんでいいんだよ!」とその道のプロに言ってもらえるのはすごく自信につながります。

<平>
それと私、今、ちんどん屋もやってるんです。

!!!!…..!!!! どういうことですか?!

<平>
古き良きもの、という流れで、ちんどん屋に興味がわいて、ここ10年くらいずっとちんどん屋のイベントを観に行ったりしていました。その縁で福岡でちんどん屋をやっている人と仲良くなって、「生まれ変わったらちんどん屋をやりたい!」って言い続けていたら、「今世でやれ!」と誘われて(笑)、福岡のキャナルシティでお正月の5日間「セールやってるよー!」っていうにぎわしをやったらすごく楽しかったんです。着物も着ますしね。

それでハマったと…!でも確かに、ちんどん屋って「売る」ための仕事です。そう思うと、すごい存在です。わたくしは毎日毎日どうしたら自分のブランドのネットショップが売れるのか考えて実行してますが、それもある意味、「ちんどん屋」的仕事ですよね。

<平>
ちんどん屋って、「ちんどん屋みたいな格好して!」と、「ド派手でしっちゃかめっちゃか」の代名詞みたいに言われるけれど、実は色んな楽器が弾けたり、何でもできるすごい人達なんですよ。私は、レトロな着物を着て、お洒落でPOPなちんどん屋を目指したいんです。ゆくゆくはバンドみたいにして、ちんどん界のイメージを払拭したいと思ってます。

そういいながら、レトロモダンな水玉の着物を着て、ゴロス(大太鼓)を叩いている平田さんのちんどん屋の様子を動画でみせてもらったのですが、これがまためちゃくちゃキュートでかわいいんですよ。うちのバッグを売る時に、何か一緒にできないかって真剣に考えてしまった程です(現在も絶賛考え中。何か良い案あったら教えてください)。

<平>
やっと生涯の仕事を見つけたって感じがします。雇われていると先が見えないじゃないですか。天神で働いていた時は何をしてたんだろう、、、って思うくらい、(仕事を通して)友達ができなかった。もちろん顧客の育て方などは勉強になったけど、(今の仕事を始めてからの方が)人のつながりが増えました。

ちなみにお店を続けられた理由はどこにあると思いますか?

<平>
それはもう全部お客さんのおかげです。うちは「出会い系モア」と呼ばれているけれど、モアを通じてお客さん同士が仲良くなるんですよ。モノを売るというよりは人とモノを、人と人をつなげる役割をしていて、そういうところを楽しいって思ってもらえているのかな、と思います。

それで言うと実は、平田さんのお知り合いが、わたくしの知人とも知り合いだったということが判明して、びっくりしてたところなんです。そうやって人の輪が広がっていくのって、本当にすごいことだし、狙ってできるものでもないので、大切にしたいな、と思います。

カラフルブティックモア

ヴィンテージのアクセサリーも多種並ぶ。どれもこれも、一瞬新品と見まごう程きれいに磨かれてます。

では最後に、将来の目標とか、伺えますか?

<平>
目標は、「モア」というブランドとして確立したいんです。「モア」に商品を置きたいんだ!と思ってもらえるようにして行きたいです。

あとは、リメイクとかでオリジナルブランド的な商品も作りたいと思ってます。実はこの帽子(写真↑:左上のリボンがついた赤い帽子)も、柄はかわいいんだけど、サイズ的に使い勝手が悪かったスカーフを、リメイクして作ったんです。色違いはもう売れてしまいました。それと去年くらいからオリジナルタグを作って、買い付けてきた古着にもつけているんですよ。よくお客さんには「えっ?これってモアが作った商品?」ってびっくりされるんですが(笑)、それは(下手なものを売れないぞという)自分たちへの戒めでもあります。

使えそうにないけれど、でも可愛い柄を生かして上げたいと手をかけるその愛情。スカーフもお客さんも、嬉しいですよね、きっと。

・・・実はお店を始めるにあたっての最大のキーマン=「やったら良いじゃん」と背中を押してくれたダンナさんのことなど、まだまだ実は沢山素敵なお話を伺いましたが、それはまたいつか別の機会にご紹介したいと思います。

また福岡に行った際には、お店に遊びに伺いますね。そしてお近くにお住まいの方、お住まいじゃないけれど、これから福岡に遊びにいかれる方、是非立ち寄ってみてください。平田さん、どうもありがとうございました。

バッグデザイナー・望月沙織/Saori Mochizuki

(一部敬称略でご紹介させていただいている場合がございます。ご了承ください)
(掲載されている商品詳細は、直接お店にお問合せ下さい)

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カラフルブティックモア 公式サイト

ちなみに9月25日(木)に浅草で開催されるちんどん屋のイベントに出演されるそうです。なんとタイムリー!!わたくしは伺うつもりでおります。皆さんもご一緒にいかがですか??

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「アーティスト」販売員/「てんてんしましまを探して」第11回・福岡/会員制サロン「LOUVE(ルーヴ)」オーナー・藤川修子さん

「てんてんしましまを探して」 / ショップさん

「てんてんしましまを探して」は、毎週木曜正午更新
てんてん(水玉)しましま(ボーダー&ストライプ)のかわいいアイテム、そこに携わる人々の思いをバッグブランドSaori Mochizukiのデザイナー・望月沙織がつづります。企画詳細についてはこちらをご覧ください。

こんにちは、水玉とストライプ&ボーダーのバッグデザイナー・望月沙織です。

さて「てんてんしましまを探して」第11回目の本日ご紹介するのは、福岡で隠れ家的ブティックサロンを経営されているLOUVE(ルーヴ)の代表・藤川修子さんです。

「すみませーん!バッグ、売れちゃったんです!」

藤川さんから初めて頂いたお電話がこれでした。

?????

売れちゃったって、どういうこと???藤川さんて、だれ?????

出会いは衝撃的でした。

福岡・LOUVE

オーナー・藤川修子さん

そもそも藤川さんとのご縁をつないでくださったのは、長崎・平戸と福岡を拠点に活動をされているアクセサリーブランド「TOIRO-FIRANDO」の代表・小値賀さんでした。

TOIROさんは今、うちの商品を福岡の催事で販売してくださっています。その関係で結構沢山うちの商品を預かってくださっているのですが、「とってもすごい人がいて、その人に是非サオリさんのバッグを紹介したいと思っているんですけど、いいですか??」と、ご連絡を頂いたのが藤川さんのことでした。

その後、藤川さんが「これは!」と思ううちのバッグを、TOIROさんで保管中の在庫の中からいくつかピックアップし→LOUVEに持ち帰り→品出しをしているうちに→売れてしまった!

・・・詳しい事情はよくわからないのですが、とにかくそんな感じだったと思います。

その間、ほんの数日。あまりの展開の速さに全く事情が飲み込めず、最初はぽかんとあっけにとられておりました。

そして後から冷静になって、「いやでも、なんであんなにあっという間に売ることができるの〜〜〜?」と、その凄まじい販売力に興味津々になったのです。

という訳で福岡に渡ったモチヅキ、単刀直入にその点について藤川さんに聞いてみちゃいました。他にも色んなお話を伺いましたが、今日はもう一点突破!皆さんも一番悩んでいるであろう「売る」ということ特化して、カリスマ販売員なんて言葉では語りきれない、アーティステックな藤川流アプローチ法や思いをご紹介したいと思います。

福岡・LOUVE

LOUVEの店内にはTOIRO-FIRANDOのアクセサリーも沢山並んでいます。

—まず、なんでそんなに売れるんでしょう??わたくし、あっという間に売れてしまったことに、本当にびっくりしたのですよ。何が他と自分の違いだと思いますか??

<藤川さん(以下<藤>)>
お客様に対して、いきなり商品の話はしないんですよ。少し様子を伺います。でも、相手をベタ褒めすることもないんです。ちょっと持ち上げて落としたり、「もうちょっとこうしたら??」と嫌なことも言います。

そうやって土足で入っていくと(笑)、相手は初めて会った気がしなくなるんですね。

(私が生まれ育った)田舎はみんなフレンドリーで、知らない相手でも平気で話しかけます。こういうやりかたは、そんなところから来ているのかもしれません。

ちなみにご出身はどちらなんですか?

<藤>
宮崎です。最初は宮崎で教員をしていました。幼稚園で2年、小学校で半年教えていました。先生をやっていた人って、意外とこの仕事で成功しているんですよ。ごまかしがきかない鋭い子供を相手にしていて、気配り・目配りができるので。

なるほど。ちなみにそこから、1回はチャレンジしてみようと思って、今の業界に転職されたそうです。

そして一番最初に働いていたお店をやめて他店に移った時、やめたお店の会社に「藤川さんはどこに行ってしまったのーー???」と、お客様から電話が殺到したそうです。それに困り果てた会社から、「(本来はそういうことは許可しないんだけど、量が量で、業務に支障をきたすので)自分の移籍先について、案内のハガキを出せ」と言われたそうです。

その後、そういった販売での実績をもとに、様々な会社の販売コンサルタント事業も始めます。

しかしコンサルをする先々のお店に、お客さんが藤川さんと一緒に移動したそう!

そうやって自分についてきてくれるお客さんをたらい回しにしていていいのだろうか、ということで、3年前にご自身のサロン「LOUVE(ルーヴ)」を開くこととなります。

福岡・LOUVE

つまりお客さんは、藤川さんから商品が買いたいんです。あの人でもこの人でもなく、藤川さんから。

これはもう販売員だれもが目指すところで、よく接客のマニュアル本などにも書かれていることなんですが、だからといって、なかなか簡単には行きません。どうして藤川さんはそんなにお客さんに慕われ、信頼してもらえるのでしょうか。

<藤>
私はまず、お客さんを頭の中で裸にするんですよ。この人に何を着せようかな、この人は胸が大きいぞ、とか、髪型も服も、全部頭の中で変えるんです。一瞬の間にストーリーを作っています。50人いたら、50人分できますよ。

道を歩いていても、向こうから来る人を、次々に着せ替えています。あー、あの人は意外とお腹に肉がついているな、とか、男目線で色々想像しています(笑)。

そんな話、初めて聞きました!でも要は、その人の本質的な体系の部分までさかのぼって、一体この人は何が似合うのか、っていうことを会った瞬間に考えているってことなんですね。

<藤>
頭の中にフィルムが入っていて、映像が出てくるんです。お客さんが1回目に買った商品は全部覚えていますよ。久しぶりに会って、名前と顔を忘れてしまっていても(笑)話しているうちに、「あ、この人が最初に買ったのはアレだ!」と必ず思い出します。

そこから、そのお客さんが何を持っていないのか、持っていないアイテムをおすすめします。

地図は、空中から見た図が一番分かりやすい、という藤川さん。

それと一緒で、お客さんのことを俯瞰から眺めてあげて、足りてないものを差し出してあげれば、必然的に売上につながるでしょ、ということなんですが、そうするためには、まず自分が今までどんなアイテムをそのお客様に進めてきたのか、きちんと覚えていなければなりません。ただ、「売れ筋だから」「会社で売れって言われたから」というものを何にも考えずにすすめているだけだと、覚えていたくても決して記憶には残らないでしょう。

つまり逆にいうと藤川さんは、その都度きちんと自分の頭で考えたものを、それぞれのお客さまにあわせてすすめているからこそ、鮮明に記憶に残っているということでもあると思います。

<藤>
「これ、いま流行ってるんです〜」って言われても、だからどーした?って思うでしょ。それがそのお客さんに似合うとも限らないし。

私は、流行はお店が創り出すものだと思ってます。

お客さんに、「いま何が流行ってるの?」って聞かれると、私は「世間は知らないよ。でもうちはこれ!」って応えてます。世間で茶色が流行している時に、「うちは黒!」と、黒をおすすめしていたら、お客さんは「良かった!(みんなとかぶらない)黒を買って!」って喜んでくれますから。

でも、逆に流行っているものが欲しい、皆と一緒がいい、って言う人もいると思うんですが、そういう時はどうするんですか??

<藤>
そういう時は、「茶色にしときな〜」って言いますよ。無理強いはしません。

大切なのは、表現力です。(お客さんのことを)全否定もしないけど、全部のみこむ訳でもない。お客さんからびっくりさせられるようなことを言われたら、更にその上を行く何かで、逆にもっとびっくりさせられないとダメだと思います。

褒めるだけだと誰にでもできます。でもコンプレックスもつかんで、逆にそこがかわいいじゃん!と言ってあげることも大切です。

さっき、私は男目線で女性を見てるって言ったけど、福岡は女性があまってるんですよ。そして本当に気が利かない男が多い!(笑)だから女性が上に立って(男勝りに)やってるけど、やっぱり女性らしさは失ってほしくないと思うんです。トイレットペーパーを丸めて手を拭くんじゃなくて、ハンカチで拭きましょうよ、とか、そういう部分のお手伝いができたら良いなと思ってます。

福岡・LOUVE

その場を丸くおさめるためにチヤホヤすることは簡単だし、コンプレックスを指摘するだけでは単なるイジメだ。でも藤川さんは、愛情ある目線を注いでグッと相手に踏み込み、どうしたらコンプレックスを含めてその人が魅力的に輝けるか、瞬時に考えているのです。

そんなことされて、惚れない人がいるでしょうか。

<藤>
太ったけど、サイズ感を変えずに着られるお洋服を提案してあげることが大切なんです。

そしてそういうブランドを見つけてくるのが藤川さんの仕事、ということなんでしょう。

・・・ちなみに恐ろしいけど、思い切って聞いてみます。

福岡・LOUVE

うちのバッグは一通り売っていただき、現在はこのSpin Offが1点のみ、店頭にありました。ありがとうございます。

うちのバッグはどうしてお取り扱いいただけたのでしょうか?

<藤>
たまたまね、バッグが全く手元になかったんですよ(笑)。で、TOIROさんから望月さんのことを紹介された時に、持ってきてもらったのがそもそもです。

そこからは、TOIROさんから聞いた望月さんのイメージと、カタログにのっている望月さんの写真を見て、「これはスライサーっていうのを貼っていてですね」「バッグの重量はほうれん草1束と同じ位の軽さなんですよ」と、あたかもブランドのことをものすごく知っているかのように説明していました。

要は、作っている人への想像力ですよね。だから、作り手は「思い」がある人の方が絶対にいい。デザイナーの方が商品に対しては詳しいんだから、自信を持って売った方が良いですよ!

・・・と、最後はもうわたくしへの応援の言葉だと勝手に解釈しましたが(笑)、とにかくお客さまとブランド、あらゆる方向への思いの巡らし方がハンパないんです。そこまでやられて、ついていかない人の方がおかしい。

<藤>
次のステップは、去年くらいからずっと考えていて、ここを居心地の良い場所にしたいと思っています。うちに来るお客様は、30代、40代、50代と、体のバランスが崩れてくる年齢にさしかかるので、衣食住、トータルビューティーを提供できる場にしたいと思っています。お化粧品や、下着のプロに来てもらったり、私自身は今(サービスとして提供するために)ピラティスの資格を取ろうとしています。

いいな。近かったら、わたくしも通いたい。

人は人、自分は自分。もっと自信を持ちなさい、って色んな人に言われますが、こんなに説得力を持って、心に響いたのは久しぶりでした。それはきっと藤川さんがそういう生き方を貫いてきているからだと思います。

そんな藤川さんに会ってみたい!お洋服を見立ててほしい!と興味を持った方は、どうぞ下記にリンクをはっておりますLOUVEさんの連絡先(メールアドレス)まで、お問合せ下さいませ。

「東京だからちょっと遠いな…」なんて思ってるそこのあなた!似合う服が見つからず、いつまでも中途半端なものに無駄遣いしているくらいだったら、ぱっと福岡まで行って藤川さんに「丸はだか」にされた方が、ずっと良いいかもしれませんよ!

バッグデザイナー・望月沙織/Saori Mochizuki

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