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環境は自分の手で創るもの/「てんてんしましまを探して」第9回・東京/自由が丘「アイサロンシエル」代表・小山田松美さん

「てんてんしましまを探して」 / ショップさん

「てんてんしましまを探して」は、毎週木曜正午更新
てんてん(水玉)しましま(ボーダー&ストライプ)のかわいいアイテム、そこに携わる人々の思いをバッグブランドSaori Mochizukiのデザイナー・望月沙織がつづります。企画詳細についてはこちらをご覧ください。

「てんてんしましまを探して」第9回
自由が丘・まつげ専門サロン「アイサロンシエル」/代表・小山田松美さん

自由が丘・まつげ専門サロン「アイサロンシエル」/代表・小山田松美さん

小山田松美さん

こんにちは、水玉とボーダー&ストライプのバッグデザイナー・望月沙織です。「てんてんしましまを探して」もおかげさまで、はや9回目、本日ご紹介するのは自由が丘でまつげ専門サロンを経営されている小山田松美さんです。

小山田さんとのご縁は、説明しようとするとわたくしのダンナでもある我が社の撮影部長・谷 峰登にまで話がさかのぼります。

谷は主にTVCMや映画の映像を撮るカメラマンをやっております(その合間でたまーにうちの商品撮影なんかをやってもらってます)。そして撮影の際には、「照明技師」という光をコントロールするプロフェッショナルとタッグを組みます。

「照明」というと、ライトをぼんぼんあてるイメージがあるかもしれませんが、例えば室内の撮影の時、窓から流れ込む自然光を調節したり、逆に外ロケであたりすぎる太陽光をカットしたりと、画面の中の光の回り方をコントロールするのが主なお仕事になります。特に映像の場合、被写体が色々と動き回る場合があるので、結構大変なのです。

当然映像の色味やトーンを左右するお仕事なので、カメラマンにとっては大変重要な存在でして、たいていのカメラマンは、一緒に組む照明技師さんが決まっています。

そして谷がいつもお世話になっている照明技師が、今日ご紹介する小山田さんのダンナさんの小山田智さんになります(ちなみに最近の谷+小山田智さんのお仕事は、日清カップヌードルのTVCM「現代のサムライ」篇です。たくさん放映されていたのでご覧になった方も多いのではないでしょうか)。

さてそんな小山田さんの奥さまである、小山田松美さん。まつげ専門店を立ち上げる7年前までは主婦をされていたとおっしゃいます。そこからどのような経緯をたどって現在に至るのでしょうか??色々と伺ってみました。

そもそも最初は美容師だったと伺いましたが、なぜそのお仕事をやめてしまったのですか。

自由が丘・まつげ専門サロン「アイサロンシエル」/代表・小山田松美さん

<小山田さん、以下「小」>
子供ができて切迫流産になったのを機にやめて、そこからしばらく主婦をしていました。

それなのに、どうしてまた仕事復帰しようと思ったのですか?

<小>
2人目の子供が中学受験の時に、そろそろまた仕事を始めたいと思って準備を始めました。

・・・○○ちゃんのママで終わりたくない。年齢的にも今さらお勤めしても貰えるお給料は微々たるもの。

ならばダメもとで独立してみよう、と思ったのが大きな理由とのこと。

おそらく前半部分は世の大半の「ママ」が抱く思いではないかと思います。ただそこから行動を起こし、会社にもダンナにも子供にもぶら下がらず、自分で自分の人生を切り開いてみようと思ったことがとってもカッコいい。

ちなみにダンナさんは起業するにあたってどんな反応をしましたか?また娘さん達は、小山田さんがお仕事をしている姿をどのように見てらっしゃると思いますか?わたくしも結婚後に起業したので、よく色んな人から「ダンナは反対しなかったのか??」と聞かれるのですが。

<小>
主人は、「僕も家事とか手伝うからやったら良いよ〜」なんて言ってました(笑)。娘達は、自分が(まつげのお手入れを)やってもらえるし、こちらも練習台にできるので、お互いに役立っている感じです。でも美容師には興味がないみたいですね(笑)。

少々補足させていただくと、小山田さんのご主人もうちの谷も、もともとがサラリーマンではなく、もう既に自分たちが「起業」しているような状態なので、普通の家庭に比べるとフリーで仕事を始めたり、起業することに対する抵抗がおそらく非常に低いです。また始めようとするわたくし達側からしてみても、彼らの良い部分も大変な部分も目の当たりにしてきているので、色んな意味で腹も座っています。この感覚は、なかなか一般的には理解しにくいかもしれませんが、とにかく普通の家庭に比べて幸か不幸(?)か「起業」へ向かいやすい環境にあるのは確かです。

とはいえ、やるかやらないかは自分次第。そしてやってみる道を選んだ小山田さんですが、でもなぜ美容師に戻らなかったのですか??

自由が丘・まつげ専門サロン「アイサロンシエル」/代表・小山田松美さん

<小>
体力的に大変じゃないほうがいいと思いました(美容師は基本立ちっぱなしなので)。なおかつ美容師の免許がいかせる仕事、と思ったらまつげサロンにたどり着きました。同じ美容というくくりでリフレクソロジーやオステオパシーも考えたのですが、体力を使う上に特に国家資格が必要のない職業だったのでやめました。

ということは、まつげの施術をするためには美容師の資格が必要なんですね。知りませんでした!

<小>
まつげサロンが世の中に登場し始めた頃は、特に資格はいりませんでした。でも途中から免許が必要ということになりました(※)。一応首から上(の施術)は美容師のみに許されています。免許がないから続けられず廃業したお店もあったようですよ。

※トラブルが多発したのをきっかけに、2008年7月厚生労働省によって、まつげへ施術を行うには美容所登録並びに美容師免許が必要という通達が出された。

ちなみに3、4年前、初めて小山田さんのお店でわたくしが施術を受けた時は、確かお一人でやっていたと思います。今はその時よりも広い場所に移転して、更にはスタッフも増えていますが、どういうきっかけで規模を拡大したのですか?

自由が丘・まつげ専門サロン「アイサロンシエル」/代表・小山田松美さん

<小>
(規模を大きくすることは)最初のプランにありました。

おー!すごい!目標を定めるのは大切ですよね(そして今のわたくしにはここが足りておらず、現在今までの行き当たりばったり経営の抜本的改革を進行中です…)。

<小>
本当は青山とかに出したかったのですが、(自宅に近いからという理由で最初に出店した)自由が丘の方が客層が読めたので、2012年3月に今の場所に移転して、9月にスタッフを入れました。

でもスタッフが増えると、自分1人でやっていた時とは根本的に色んなことが変わるので、色々大変ではないでしょうか。わたくしも今同じ境遇にあるのでよくわかるのですが…

<小>
好き勝手ができないのが大変ですよね(笑…そしてモチヅキ、大きくうなずく…)。あとはなるべくマニュアル化しようとしてますし、空き時間(予約が入っていない時)に何をしてもらうか考えるのも大変です。距離感も大切ですし。

確かに、スタッフ全員で同じクオリティの仕事をしようと思ったら、ある程度のことはマニュアル化した方が効率があがります。また、スタッフと仲良く信頼し合いながらやりたいけれど、ボスである自分は決してスタッフの「友達」ではないことを考えると、距離の取り方は本当に難しい。

とはいえ、そうやって規模を拡張できたのは、きちんと売上も立てられたからだと思うのですが、その辺り、続けてこられた秘訣はどこにあると思いますか?

自由が丘・まつげ専門サロン「アイサロンシエル」/代表・小山田松美さん

<小>
うちはリピーターのお客様が多いから、それに支えられています。来店時に、次はいつ来るとまつげの美しさをキープできるかご提案して、次回の予約を入れてもらっているのは大きいです。そうすると自分たちも予定が立てやすいですしね。

なるほど。でもどんなに次の予約を入れてもらっても、また来たいって思える何かがないと、お客さんの足は向かないと思います。そのポイントは何だと思いますか?

<小>
うーーーん、なんだろう、、、、、。でも、間違いなく癒されると思いますよ。痛い思いはしませんから。

?????

最初、このコタエにあまりピンと来ませんでした。というのもわたくしは、まつげのお手入れは小山田さんのお店以外ではほぼ経験がありません。施術中に何か怖い思いはしたことがなく、それが当たり前のクオリティだと思っていましたが、この話を聞いてから、試しに色んな友達に聞いてみると、「痛い思いをするっていう噂はよく聞くから、挑戦してみたいけど怖くて行ったことがない」っていう人が結構いたのです。

つまりリピーターの皆さんは、そんな確かな技術力に惚れ込んで、「まつげならアイサロンシエル!」って決めているってことなんですね。それが小山田さんだけではなく、スタッフ皆さんで維持できているというのはなかなか簡単にできることではないと思います。

自由が丘・まつげ専門サロン「アイサロンシエル」/代表・小山田松美さん

施術前には、じっくりカウンセリングをしてくれます。どんな仕上がりにしたいか、カールの見本帳やイラストなどで確認しながら、こちらの要望を色々確認してくれます。

ちなみに次の目標って、どんなことなんでしょう??支店を出すご予定とかはありますか??

<小>
ありますよ!今、アジアでお店をできないか模索している最中なんです!

ええー!すごいーーー!!(わたくしも香港から帰ってきたばかりですーーー。)でも、自分で直接施術をやりたいっていうこだわりはないんですか?ハンドメイド雑貨の作家さんの中には、絶対に自分で縫いたいっていうこだわりが捨てられず、あえて規模を小さいままに維持している人も沢山いますが。

<小>
私、50歳で引退したいと思ってるんですよ。最初は(自分で施術をやりたいっていう)こだわりはありましたよ。でも視力のことを考えると限界がある。自分がやるよりも若い人がやった方がきれいにできるんだったらその方が良いと思います。アジアに出るにしても、アジアの人は手先が器用だし。でもそこにシフトするためには色々考えなきゃいけないこともあって、大変です。

いやもう、絶対うまく行くと思います。

<小>
私もなんか、日本よりもうまく行きそうな気がするんですよ(笑)。

人生の目標がはっきりしていて、ダンナさんも娘さんもみんな協力的。そう書くと、なんだかとても簡単に聞こえますが、それもこれもある日突然空からバラバラと降ってきた訳ではなく、小山田さんが丁寧に努力して至った場所だと思うと、やっぱりすごいな、と思います。

自由が丘・まつげ専門サロン「アイサロンシエル」/代表・小山田松美さん

ちなみに小山田さんはうちの水玉バッグ・ロードムービーのモノクロをご愛用くださってます。わたくし(右)は色違いのマルチカラーを使ってます。わたくし達、ご覧の通り結構身長差がありますが、お互いに使いこなせてます☆

と同時に、わたくしもそうやって1つずつ頑張っていったら、同じような所にたどり着けるのかな、と思うと、勇気がわきます。

いつかアジアのどこかで、「あの時あんな話をしてましたよねー」なんて、言いあえる日が来ることを願って、わたくしは小山田さんの背中を追いかけます。

貴重なお話、ありがとうございました。これからも夫婦共々よろしくお願い致します!

バッグデザイナー・望月沙織/Saori Mochizuki

(一部敬称略でご紹介させていただいている場合がございます。ご了承ください)

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踏み出した先にあるもの/「てんてんしましまを探して」第7回・東京/二子玉川「cucirina!(クチリーナ!)」オーナー・中村彩子さん、辻杏子さん

「てんてんしましまを探して」 / ショップさん / ブランド

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「てんてんしましまを探して」第7回
二子玉川・cucirina!(クチリーナ)/オーナー:中村彩子さん・辻杏子さん

二子玉川クチリーナ!さん

左:(妹)辻さん、右:(姉)中村さん

大先輩として、存在しているのは存じ上げていたけれど、なかなか交わる機会がなかった人たち。それが雑貨店cucirina!(クチリーナ)のオーナー・中村彩子さんと辻杏子さん姉妹だ。

cucirina!さんはオリジナルのハンドメイド雑貨も販売されていて、わたくしはどちらかというと最初はその存在を通してcucirina!さんを知りました(この「てんてんしましまを探して」でも度々名前の出てくるアリヴェデパールや+flowerで商品はよくお見かけしていました)。しかもお店の場所が、二子玉川。

でも駅を挟んでうちのアトリエとはちょうど正反対に位置しているということもあり、なかなかお店に伺うチャンスがなかったのですが(単にわたくしの腰が重かったということもある…)、昨年末、うちのアトリエで忘年会をした時にやっと中村さんにお会いする機会に恵まれ、以来、税理士さんをご紹介いただいたり、一方的に色々お世話になっております。

今回はそんなcucirina!さんに、「どうしたら息長く活動して行けるんでしょうか?」「姉妹でやっていくのって、大変じゃないですか?!」なんてことを率直に伺ってみました。

二子玉川クチリーナ!さん

店内の奥にはミシン作業ができるアトリエスペースがあります。

そもそもお2人でこのお仕事を始めたきっかけは何だったんですか?

中村さん(以下<中>)
12年前、私が1人目を産んだ時、独学で「初めてのホームページ」という本を片手にネットショップを立ち上げたのがきっかけです。妹(辻さん)が自分用のポーチなどを作っていたので、そういったものを売ってみたら(辻さん曰く、「ネットショップ用になんかよこせ!って言われた」…笑)結構注文が入ったんです。

その後、イベント販売を通じて知り合った方に委託販売という方法があるということを教えてもらって、他のお店でも販売してもらうようになりました。

ではそこから実店舗を持とうと思ったのはのはなぜだったのでしょう?

<中>
学生時代にフリマを2人でやったりしてたので、その時のイメージがあり、調子に乗って(笑)2005年に実店舗を構えました。

辻さん(以下<辻>)
若かったんですよ(笑)。

なるほど。でも勢いって、大切ですよね。そこから、この場所(二子玉川の駅から少し行った昔ながらの小さな商店街の中)に決めたのには何か訳があったのですか?

二子玉川・クチリーナ!さん

玉川タカシマヤの裏手に広がる、風情のある商店街。右手前がcucirina!さんの店頭

<中>
最初は、父が目黒出身だったので、東横線沿線の学芸大学のあたりがいいな、と思ってました。でも妹が家を探していたので、1Fがお店でその上がおうちになる一軒家もいいよね、と話していたら、不動産屋さんがもともとお肉屋さんだったここを見つけてきてくれたんです。

もうちょっと住宅街で、とも思ったのですが、母から「女の子だけでやっていて、もし何かあった時にどうするのよ?!」と言われて、確かにな、と思って(緊急時にはお向いのお店に声がかけられる)ここを選びました。

へー!ではこのお店の上は、辻さん家族の居住スペースだったんですね!それって、憧れる人、結構いるんじゃないかな。

でもそうすると、家族の存在が近すぎて、やりにくくはないですか?特に姉妹でやることの難しさってありませんか?わたくしも2人姉妹で妹がいますが、多分うちは無理だと思うんです(実際にうちの妹はわたくしとは全く異なる職業—地元で公務員をやってるし)。

<中>
なんだろう、、、例えば、お互いのライフステージが違ってしまったこと(出産時期など)とか、、、

<辻>
ちがうよー!姉が適当にやりちらかしてたことに対して私が「もーーっ!」ってなったことはありますよ(笑)。

笑。性格がそれぞれ違うんですね。

<中>
そう、むしろ違うからいいのかもしれないです。妹の方が落ち込みやすくて、それを私が大丈夫大丈夫って言ってる感じです。これが2人一緒に落ち込むタイプだったら続かなかったかもしれないです。

とはいえ性格が違うと、意見がぶつかりませんか?役割分担とかはあるのでしょうか?

<中>
ぶつかることはないですね。

<辻>
作るものに関しては、(お取引のある)お店の傾向にあわせてそれぞれが担当しています。

ではきっちりと、それぞれが担当するものをそれぞれが作る感じなんですか?

<中>
そうではなくて、最終的には相談して決めてます。妹が店番と、派手なものが好き。私が週2〜3回店に立ちつつ、ネットや事務作業をやっていて、ベーシックなものが好き、って感じに分かれてはいますが。今だとLINEで相談してます。便利ですよ!

二子玉川クチリーナ!さん

最近流行のビジューネックレスは、かわいいけれど重くない?!ということで、
作家さんにオーダーして作ってもらったアイテム(襟元にピンでとめるネックレス風ブローチ)。
今のトレンドも取り入れつつ、使用感も重視したバランス感覚抜群の逸品。

でもお互いに好きなテイストが違うのに最終的にはうまくまとまるということは、なにかデザインの軸になるものってあるのでしょうか?

<中>
カラフル、でしょうか。色を使わないものはないです。

なぜカラフルが好きなんですか?

<中> なんだろ、、、布が好き、だからかな。

あー!確かに。カラフルでどこかノスタルジックな雰囲気のする生地をみると、cucirina!さんを思い出します。

<中>
実店舗を立ち上げた2005年当時って、雅姫さんのハグオーワーとか、リネン素材のナチュラルな雰囲気のものが全盛だったんです。でもそれで差別化をはかるのは難しいと思ったっていうのもあります。

<辻>
あとは、もうちょっと(色のない)コンサバな雰囲気も、なりたかったけど、童顔の私たちには似合わなかった(笑)。

<中>
ただ不思議なんですけど、自分が作ったものすごくカラフルなものを、必ず自分で持つかというと、そうでもない。もちろんとってもかわいいと思って作っているんです。だけど、自分が持ってどうかというよりも、頭の中に「クチリーナちゃん」みたいなイメージがあって、その子が持つとどうか、っていうことを考えて作っている気がするので、(出来上がったものは)本当の自分の好みからは外れていることもあります。

うわっ。さりげなくすごく大切なポイント、でました!

こういう風に、自分の作っているものを客観視できる視点って、重要です。どんなに自分がかわいいと思っても、お客さんがそれをかわいいと思ってくれなかったら、商品としては成り立たないんです。わたくしはよく、自分が作っているものを過保護にかわいがりすぎてしまって、「お前の良さを世間が理解できないなんて、かーちゃん悲しい!」と、モンスターペアレント化している時があるのでわかります…。

二子玉川クチリーナ!さん
二子玉川クチリーナ!さん

cucirina!さんおススメのしましまグッズ。
少し大きめのポーチは、よく見るとファスナーが便利な両開き!
辻さん曰く「先に材料を買っちゃって、あるもので組み合わせているので、深い意味はないんです…笑」
っておっしゃってましたが、こういう心憎いポイントに、女子は引かれるのであります。

他にも何かコツってありますか?わたくしからしてみると、お店を長く続けられているっていうのは本当に凄いことだと思うのですが。

<辻>
…来年の材料を買っちゃう、ってことですかね(笑)。

<中>
はははは!でもそれって実は結構重要で、作家さんでも、初期投資をしたくない(もしくは怖い)からといって、いつも決まったものしか作らない方っているんです。でもそうすると、「ここをもうちょっとこうしたらよくなるのにな」っていうことに応えられない。その結果、やめていってしまう人は多い気がします。

あとは、(初期投資と同じ意味で)ちょっとずつスタッフさんを増やす、っていうのも重要です。(極限まで自分を追いつめて)パンク!の直前で止めておくことって大切ですし、関わってくれる人が増えれば、その人たちのために頑張る!っていうモチベーションも生まれてきますから。

確かに、怖いし辛いけど、乗り越えた先に見える楽しい世界、っていうのもありますよね。わたくしも、怖いけど新しい世界がみたくて、法人化したり、アシスタントに手伝ってもらったり、その時々で器を広げる決意をしてきました。

<中>
数年前から化粧品とか、安めのストール、文房具など、仕入れ商品も扱うようになりました。でも初めは在庫を持つのが嫌だったので、仕入れも怖かったんですよ。

そうやって、1歩1歩、新しいこととそれに付随する恐怖感と逃げずに丁寧に対峙してきたからこそ、今があるんですね。

次はどんな新しいcucirina!を見せてくれるのでしょうか。楽しみです!

またご近所さんのよしみで、遊んでくださいね。ありがとうございました!

バッグデザイナー・望月沙織/Saori Mochizuki

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伝統と自由と一緒に、21世紀に着物を連れて行く!/「てんてんしましまを探して」第4回・東京/立川「着物りさいくる工房 五箇谷(ごかや)」オーナー・五箇谷桂子さん

「てんてんしましまを探して」 / ショップさん

「てんてんしましまを探して」第4回
【着物りさいくる工房 五箇谷(ごかや)/オーナー・五箇谷桂子さん】

五箇谷さん
オーナーの五箇谷桂子さん

こんにちは、バッグブランド Saori Mochizukiデザイナー&中目黒の雑貨店 Accent Colorオーナーの望月沙織です。梅雨が明けましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。

本日ご紹介する五箇谷さんとのご縁のきっかけを作ってくださったのは、五箇谷さんのスタッフ・新井さんでした。

新井さんが「着物に持てるバッグを探しているけれど、持ち手の長さにこだわりがあるので実物を見てみたい」と、うちの百貨店イベントでバッグを買ってくださったのが最初の出会いでした。そしてとてもかっこよくうちのバッグを着物に合わせてくださっている様子を見て、一体どんなお店なんだろう、と興味がわいたのです。

どうやったら現代の生活の中で着物を楽しむことができるの?
着物って、格好いいから着てみたいけど、なんだか敷居が高そう。。。

そう思っている方は、必見のお店です。

ちなみに五箇谷さんは元々は普通の主婦だったそう。それがなぜ、着物のお店を始めるまでに至ったのでしょうか?

昔から着物が大好きで、最初は着付学院に通ってそこで着付けの先生になったんですが、上から言われることは「売上」のことばかり。先生としての評価も売上が全てでした。

あぁ、、、。着付学院にはありがちなイメージですね。

でも生徒さんは、家に眠っているおばあちゃんの着物を着てみたいと思って学校に来てくれている。それなのにこちらは新しい着物を買わせないといけないなんて、おかしいじゃないですか。それがそもそものきっかけでした。

そこから個人で着付けのお仕事をするようになり、その過程で、リーズナブルなリサイクル着物というものに出会う。

着物は高価!というイメージがありますが、買いやすい値段の着物を提供すれば、ハードルが下がって、みんながもっと気軽に着物を楽しめるようになるんじゃないかと思ったんです。

それと同時に、もう一つ五箇谷さんには伝えたいことがありました。

五箇谷さん

着物には、着る時期の決まり事など、ルールが一杯あります。それについて、正しいかどうか不安に思ってもなかなか聞ける人がいない。そんな時に私がお役に立てたらいいなと思うんです。

五箇谷さん

過去、着物がたどってきた歴史を振り返ってみても、着物がこれだけ洋服の中にさらされた時代はありません。そんな時代にはそんな時代の着方があってもいいと思います。帯揚げのかわりにスカーフを使ってもいいし、帯締めのかわりに靴ひもを使ってもいい。そういう着方をしてもいいんだよ、と(着物のことをきちんと勉強した背景のある)私みたいな人間が背中を押してあげると、また着物への間口が広がると思うんです。

かといって、しきたりを全てなくすのはいやだ、と五箇谷さんは言う。

伝統があっての今、だと思うから、なんでもかんでも好きにやる、っていうのは違うと思います。軸がないと次の世代に受け継いで行くことはできません。だからお客様から着付けを頼まれたら、まずはどういう場に着ていくのか、きちんと状況を伺うことから始めます。同じ結婚式でもカジュアルなレストランだったら少し崩してもいいかもしれませんが、格調高い場所で行われるようだったら、それなりのルールに則った着方をしないダメだと思うのです。

ところで、お店を続けていられる秘訣ってなんなんでしょう??(ブランド維持に必死なモチヅキ、興味津々)

お店を始めてから14年経ちますが、1人でやっているという感覚がないんです。始めたのがちょうど21世紀に突入する頃だったので、21世紀に着物を連れて行く!と思ってやってきましたが、本当に周囲の人に恵まれていて、私自身は、日々目の前のハードルを越えることに精一杯。いつ潰れてもおかしくないと思っています。

とはいえ、大きな責任も感じています。介護や子育てで一時的に着物から離れてしまう人もいる。そんな人が一段落して、ふとまた着物を着たいなと思ってうちの店を思い出してくれた時には、絶対にそこにいること!それはとても大切なことだと思っています。

それでいうと、五箇谷さんは現在2ヶ月に1度、ご自身が描く絵手紙をお客様に出し続けているそう。

五箇谷さん

かつては毎月出していました。それにカラーコピーって高かったでしょ。だから最初の頃は、縁取りの線だけ描いたものをモノクロコピーして、子供2人に色塗りを手伝ってもらってたんです。

・ ・・えっ?!全部手描きだったんですか?!

えぇ。700枚が限界でした。それを毎月、2年間。(笑)

しえーーーっ。。。(メルマガ書くの大変、とか、言ってる場合じゃないぞ、自分…)

…素晴らしい着物をもっと沢山の人に伝えたい!気軽に、お洋服を楽しむようにまとってもらいたい!その思いの深さを垣間みて、脱帽です。

ちなみに1枚目の写真で五箇谷さんが手にしているしましまのお着物、わたくし買っちゃいました!だって3千円ですよ!!これならもう惜しみなく着られる。今度はこれを着て、うちのバッグを持って、またお店に遊びに行こうかな。みなさんも、これを機に着物デビューしてみてはいかがでしょうか。五箇谷さんが親身になって相談にのってくださることと思います。

バッグブランド「Saori Mochizukiデザイナー
中目黒の雑貨屋「Accent Color」オーナー
望月沙織

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【着物りさいくる工房 五箇谷(ごかや)】
営業時間など詳細は五箇谷さんのサイトでご確認ください。

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中目黒の雑貨店(Accent Color)は完全予約制の営業を終了して、2016年8月より毎週金&土の11−17時で通常営業しております。ご予約のないお客さまもご来店いただけますのでお気軽にブラリと遊びにいらしていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。


 

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