こんにちは、バッグブランド Saori Mochizuki デザイナー&中目黒の雑貨屋 Accent Color オーナーの望月沙織です。
久しぶりに六本木ヒルズをぶらぶらしました。
特になにという訳ではなかったのですが、今のトレンドってどんなことになっているんだろうっていうのが見たくて、いろんなお店を横断したのですが、どこのお店も、一歩足を踏み入れた瞬間から声をかけられ、矢継ぎ早に
「なにをお探しですか?」
「サイズをお伺いしましょうか?」
と質問攻めにあうので、ちょっと面食らってしまいました。
1店舗だけならそのテナントの特徴かな、と思うのですが、どの店に入ってもそんな感じだったので、六本木ヒルズ全体の方針としてそうマニュアル化されてるってことなのかしら?と思いました。
もしかしたら六本木ヒルズにくるお客さんは、なるべく早いタイミングで積極的に話しかけた方が売り上げにつながる層が多いからそうなっているのかもしれません。
でもわたくし個人に限っていえば、店内を一回りする間もなくあれこれ話しかけられるのは「うっとおしい」の一言につき、結局なにも買わずにでてくるパターンが大半なので、逆にああいう接客が効果的なシーンがあるなら見てみたいという気持ちになりました(もちろん常連さんなら、いの一番に話しかける方がいいとは思いますが、商連かそうじゃないかは、見た目ですぐに判断がつきます)。
【接客はパーソナルな部分に踏み込んでいるという自覚を持つこと】
あとは、いきなり見ず知らずの人に「サイズは?」と聞かれたら「失礼だな」と思うのと一緒で、いくら販売員だからといって、極端にパーソナルな部分に攻め込みすぎるのも良くないと思っています。
もちろんお洋服屋さんの場合はサイズを聞かないことには話しにならないという大前提はあるにしろ、そこをナーバスに考えている人は少なからずいて(特に女性)、
「これだったらSでいけるかなぁ、でも最近お腹が太ってきたからMじゃないと無理かなぁ」
と葛藤している人に向かって頭ごなしに「サイズ探しましょうか?」と斬りこむのはちょっとデリカシーがなさすぎます。
じゃあどーすりゃいいんだよ、と思うかもしれませんが、
「この人にだったら相談できるかも」
という空気をお客さんとの間で瞬時に築けるかどうかが分かれ目で、そこが接客業のとても難しい部分だと思っています。
以前、取材をさせていただいたカリスマショップオーナーの藤川さんは、
太ったけど、サイズ感を変えずに着られるお洋服を提案してあげることが大切なんです。
という名言をおっしゃっていました。
https://saorimochizuki.info/news/2014/09/04/12/00/30
【不幸なショッピング体験を増やさないためには現場を信じることも重要】
他にも藤川さんからは目から鱗の接客方法をいろいろ教えていただきましたが、要は接客って、全店画一的に決められてできるものではなく、本来はお客さんがお店に入ってきた瞬間にその人のパーソナリティを見抜いて、効果的な方法でアプローチできないと成立しえないものなんです。
それが六本木ヒルズほど大規模なものになってしまうと、マニュアル的なもので縛りをもうけないと収集つかなくなってしまう、ということなのかもしれませんが、なんかもうちょっと個々の力を信じて、ある程度現場に裁量をわたしてあげてもいいのになぁと感じてしまいました(本当にマニュアル的なものが存在するかどうかはわかりませんが)。
という訳で、話しかけられても終始不機嫌だったわたくしは、店員さんにとったら心の中で「チッ」と舌打ちしたくなるほど感じの悪い客だったに違いないと思います。
でも、ミスマッチが起こるとそういう不幸が起きてしまうということで、ましてやこちらはニコニコすることを強制される立場にある訳でもないので、感情のまま、店内を無表情にふらふらさせてもらいました。
そして、なんだかどっと疲れてしまいました。
こんな不幸な体験が少しでも減らせるよう、自分の接客方法もあれこれ試行錯誤して磨きをかけて行かないとダメだなぁと思った次第です。
バッグブランド「Saori Mochizuki」デザイナー
中目黒の雑貨屋「Accent Color」オーナー
望月沙織
Instagramも更新中
https://www.instagram.com/saorimochizuki/
中目黒の雑貨店(Accent Color)は完全予約制の営業を終了して、2016年8月より毎週金&土の11−17時で通常営業しております。ご予約のないお客さまもご来店いただけますのでお気軽にブラリと遊びにいらしていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。 ******* ☆Saori Mochizukiの商品は以下のサイトでも購入できます☆ *Saori Mochizuki Web Shop *ショッピングアプリケーション「Origami」(実際にお買い物ができます *Google+「Saori Mochizuki」ページ