こんにちは、バッグブランドSaori Mochizukiデザイナー&中目黒Accent Colorオーナーの望月沙織です。
今、バッグに使う革の加工で試行錯誤しています。
加工屋さんに指定された通りの革を革屋さんに発注して加工依頼に出したんですけど、待てど暮らせど連絡が来ない…。
しびれを切らして連絡してみると
「あっ!(…って実際は言ってなかったけど、わたくしにはそう聞こえた…!)ちょっと明日電話してもらえますか」
これ、完全にそば屋の出前状態じゃん、と思いつつ仕方がないので翌日電話をしてみると、
「えっと、あの革だと全く加工がのりません。仕方がないのでちょっと試行錯誤してみます。お時間ください」
えぇぇぇーーっ。
加工がのらないって、どういうこと?
ここから更に時間がかかるって、どういうことー???
こちらは言われた通りの革を手配したのに、なんでこんなことになるんだよ、と、頭の中は怒りとも悲しみともつかない感情でぐるぐる、、、。でもこういう経験て初めてではないので、どうしようもないや、と思ってしばらく待ちました。
数日後、できました~って連絡が来たので、ほっと胸をなでおろして引き取りに向かってみると、はいこれです、とモノだけポンと渡されて一切の事情説明がない。。。
かといってこのままおめおめと引き下がる訳にもいかないので、
できないって言ってたのにできたらな、どうやってやったのか説明してくれないと次に発注をかける時に困る。
革も別の種類にした方が加工がしやすいなら、どんなものにかえたらいいのかおしえてくれないと前に進めないーーー。
と食らいついたのですが、返ってくるコタエは「なんか、結果的にうまく言った」「もうちょっと仕上がってる革がいいかも」と、クモをつかむようなものばかりで、結局なんら建設的な意見を聞くことはできませんでした。
それでもそのまま放っておく訳にはいかないので、今度は革屋さんへ直行。
これまでの経緯を説明し、加工屋さんじゃラチがあかないので、どういう革を手配したらいいのか相談にのって欲しいという話をしました。
すると革屋さんがこうおっしゃいました。
「失礼な言い方になってしまうかもしれないけれど、加工屋さんも相手をみて仕事をしていると思う。うちはその加工屋さんに毎日出入りしているから、うちが一言『絶対失敗するなよ』って添えればあっという間に仕上がってくると思うけど、あなたが一人でお願いしに行っても、軽く扱われてしまう可能性は否めません。例え悪気がなかったとしても、普段付き合いがない人の仕事よりも日々取引している人の仕事の方を優先してしまうのは人情として仕方がないことだと思います」
はい、、、確かに。
おっしゃる通りだと思います。
わたくしが(規模的にはまだまだ分不相応ながらも)株式会社組織を立ち上げた最大の理由もここにあり、それでも以前の、なんの肩書きもなかった個人事業主時代に比べると格段と動きやすくなったのは事実ですが、まだまだ新参者が簡単に食い込んでいけない所もあり、今回の加工屋さんはその典型的な例だと思ってます。
人間の本質は組織や肩書きで決まる訳ではないし、そんなものあってもなくても生きていける、とは思うのですが、とはいえ、それがモノを言う世界があるのも認めざるを得ない事実なので、だとしたらどうやってそれとうまく付き合っていけるのかを考えるしかない、ということを改めて実感しました。
今回は、見るに見かねた革屋さんが矢面に立ってくださることで話は一歩前進。
「うちが一度向こうに事情を聞きにいってみますから、そのコタエをみてから、使う革を決めましょう」
と頼もしいことをおっしゃってくださいました。
ここからまたどんな展開が待っているかはわかりませんが、ご好意を無にすることなく、わたくしも自分ができることを精一杯やろうと思います。
バッグブランド「Saori Mochizukiデザイナー
セレクトショップ「Accent Color」オーナー
望月沙織
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