深まる謎

「てんてんしましまを探して」

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今日、いつの間にかiPhoneの電源が落ち、なにをやってもつかない、という恐怖の症状に見舞われビビりました。こういう症状も、iPhoneが自発的に解決してくれる時代は来るのでしょうか…??(「ちょっとボク、調子悪いんでそろそろメンテに出して」みたいなメッセージを発してくる、とか…)

わたくしは先日、ホリエモン氏&脳科学者・中野信子氏&ペッパー君の開発者・林要氏が登壇する最先端のAI(人工知能)についてのパネルディスカッションを拝見してきました。

もともと「スターウォーズ」のR2-D2に代表されるような、SF映画に出てくる健気なロボットが好きで(というか、なんか目がそらせない)、その辺のことについては昔からあれこれぼんやりと考えていたのですが、最近はだんだんと高性能なロボットが身近に迫りつつある感じがして、久しぶりに改めて「ロボットって人間にとってどういう存在なんだろう、、、」ということを考えたくなりました。

ちなみに今回のパネルディスカッションでとても印象的だったのが、林さんがおっしゃっていた、「人工知能は身体を持たない」という言葉でした。

少し前に、芥川賞作家の羽田圭介さんもとフジテレビの「ワイドナショー」で、「人間は体の取り替えがきかないというところから恐怖感が生まれるけど、ロボットはそういうのがない(パーツを取り替えれば済むから)部分が大きな違いだと思う」というような主旨の話をされていましたが、林さんの言葉はこれに通じるものがあり、わたくしとしてはとっても目から鱗な考え方でした。

というのも、例えば映画「エイリアン」シリーズの中には、体がちぎれてしまった時に、ちぎれてしまった部分を「痛い」と感じるロボットが出てくるんです。

正確には、ちぎれてしまって既にないはずの足を痛がる「幻影肢」という症状を訴えるんですが、幻影肢は、ないはずの体のパーツを想像するという心理的な作用と非常に密接に絡んだ症状なので、これを見た時にわたくしは、「ロボットも心を持つのか…」と、強烈なイメージが頭にすりこまれてしまったのです。

でも、それはあくまでも映画の中のおハナシであって、実用性を考えたら「痛い」と感じたり、変に感情に左右される邪魔臭い機能なんてそもそもつける必要はない訳です。

わたくしはSF映画を観すぎたせいもあってか、頭のどこかで、「(ダメなところも含めて)ロボットや人工知能は人間とそっくり同じに作るべき」と思っていたようなフシがありましたが、パネラーのみなさんは口々に「こんな不完全な人間を完コピして何の意味がある??」とおっしゃっていて、改めて考えると、そりゃそうだよな、とハッとしました。

そうなると、SF映画のテンプレートの一つでもある「ロボットが人間を襲撃する!」みたいなことも現実味がなくなるし、それはそれでなんだか一安心って感じがするのですが、じゃあ一体どんな未来になるんだろう、、、と、増々よくわからなくなってしまいました。

おそらくそういうよくわからないところがロボットから目が離せない理由の一つでもあると思うので、時代が進むにつれて、ちょっとずつ「種明かし」を見ていけるのは楽しみな気もするのですが、一方でとってもせっかちなわたくしはすぐに結論が欲しくなるタチでもあるので、会場からの帰り道、また一段と謎が深まってしまったような気がして、ちょっとモンモンとしてしまいました。

数年後、もしくは数十年後にこの記事を振り返った時、なんて感じるのでしょうか、わたくしは。今よりも遥かにロボットが「進化」した時代まで、生きていられるでしょうか。

体調万全でコタエ合わせをしたいなと思いました。

 
バッグブランド「Saori Mochizukiデザイナー
セレクトショップ「Accent Color」オーナー
望月沙織




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