年別:2017年

自分が売りたいものと、相手が欲しがるものを区別する【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.7】

Saori Mochizukiの商品

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(こちらの記事は、2014年8月3日に公開されたものを2017年1月に加筆・修正したものになります)

 

目次
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.1】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.2】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.3】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.4】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.5】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.6】

 

*****

 

自分が売りたいものと、相手が欲しがるものを区別する
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.7】

 

こんにちは、バッグブランド Saori Mochizuki デザイナー&中目黒の雑貨屋 Accent Color オーナーの望月沙織です。

 

さて前回お話した、売込みで最も重要だと思う点、についてもう少し詳しくお話ししたいと思います。

 

売込みで最も良いのは、挑む前に自分のブランドにぴったり合う店を選ぶこと、ではありますが、思う通り一発で相思相愛になれるのはごくまれで、大抵は片思いが過ぎて色々見誤り、1度玉砕するのではないかと思います。

 

それでもその店に置いてもらいたい!と思うのであれば、そこで心折れてしまわずに、自分の商品とその店との齟齬を見極め、先方が望むものを生み出して再度チャレンジする。それを地道に繰り返して行くと、必ず採用される日は来ると思うのです。

 

ただ重要なのは、相手の意見は素直に聞きつつも、自分の軸はぶれてはいけないということです。

 

本当にその店で展開して行きたいのかどうかを自分に問うてみて、「なんか違うな」と思った時は、すっぱりあきらめることも大切です。

 

例えて言うなら、「卵料理」の店に、目玉焼きを持って行って、「うちはゆで卵専門店だよ」と言われた時に、ゆで卵をやりたいと思うかどうか。

 

どうしても目玉焼きにこだわりたいならやめた方がいいし、ゆで卵でも構わない!と思うのであれば、固めかな、それとも半熟?と、相手の好みを探って(もしくは聞き出して)、再挑戦すればいいのです。

 

【大切なのは、1度目の売り込み失敗で得られた情報をもとに軌道修正すること】

 

 

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意外とこの視点が抜けている人は多く、相手は「ゆで卵専門店だ」って言っているのに、目玉焼きを持って行き続ける人は結構多いです。

 

また、目玉焼き自体はとても素晴らしいのに、拒否されたという事実だけを受け止めて、自分の作っているものに自信をなくしてしまう人も多い。

 

それは決して目玉焼きのクオリティが低い訳ではなく、目玉焼きを欲しいと思っているお店が見つけきれてないだけなのです。

 

そこを見極めるのは結構大変です。

 

でもそれをやらない限りは、どんなに素晴らしいものを作っていても、誰にも必要とされないものになってしまう可能性があります。

 

それはあまりにも悲しいではありませんか。

 

ちなみに「BruceGlen」は、おそらくここを見事に軌道修正したのではないでしょうか。

 

彼らはわたくしと一緒に並んだ初挑戦の回では、わたくし同様採用されることがありませんでした。

 

が!

 

その後、彼らはバイヤーさんの反応をもとに、試行錯誤したのでしょう。

 

半年後にFacebookで「トランクショーをやるよ!」という記事を見た時は、彼らの地の利(ニューヨーク在住なので)を羨みつつも、1回の失敗で諦めず、地道に努力したであろう彼らの姿が目に浮かんで、嬉しくなったものです。

 

そしてデザイナーにとって一番大切な姿勢は、こういう部分にあると、改めて学びました。

 

さて、NY売込み奮闘記もいよいよ終盤です。次回は、「でもさ、やっぱり英語ってできないとダメなんじゃないの?」という最も初歩的なお話をしたいと思います。

 

今回もどうもありがとうございました。

 

*****

 

(2017年1月23日追加)
当時のわたくしは、立ち上げたばかりの自分のブランドをなんとか世に押し出したい一心で動いていました。

 

この時の例えで言うなら、徹底的に「生卵」にこだわっていた感じです。

 

人から、

 

「生卵なんて、一番扱いにくいよ」

 

「目玉焼きを扱うお店ならたくさんあるのに」

 

と言われれば言われるほどムキになって卵の鮮度を高めようとしていた感じです(笑)。

 

今振り返ってみると、自分が大切に思っているテイスト、それはそれとして、また別口で、ヘンリベンデルに受けそうなものを作って、Bruce&Glenみたいに再挑戦しても面白かったんじゃないかな、という気がします。

 

でもそれは今になったからこそ言える意見であって、当時はああやって頑張るしかなかったし、そうやって食いしばったからこそ今があるとも思うので、それはそれでよかったとも思っています。

 


バッグブランド「Saori Mochizuki」
デザイナー
中目黒の雑貨屋「Accent Color」オーナー
望月沙織

 

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https://www.instagram.com/saorimochizuki/

 


 

中目黒の雑貨店(Accent Color)は完全予約制の営業を終了して、2016年8月より毎週金&土の11−17時で通常営業しております。ご予約のないお客さまもご来店いただけますのでお気軽にブラリと遊びにいらしていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。 

Saori Mochizukiの水玉バッグ

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売り込みで最も重要なポイントとは【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.6】

Saori Mochizukiの商品

ニューヨークへの売り込み方法
(こちらの記事は、2014年7月27日に公開されたものを2017年1月に加筆・修正したものになります)

 

目次
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.1】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.2】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.3】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.4】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.5】

 

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【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.6】
売り込む時に重要なポイントとは

 

こんにちは、バッグブランド Saori Mochizuki デザイナー&中目黒の雑貨屋 Accent Color オーナーの望月沙織です。

 

結論からいうとわたくしのオープンシーの結果は、残念ながら採用には至りませんでした。

 

その最大の理由は「ターゲットがかみ合っていなかった」という大変根本的な部分に起因します。

 

もちろん自分なりに勝算は持って挑みましたが(そもそもヘンリベンデルのシンボルは、うちのブランドがテーマ柄にすえているしましま(ブラウン×白のしましま)なので)、やはり研究が全然足りてませんでした。

 

後になって考えると、「あー!なるほど!」って感じですが、現在のヘンリベンデルは、ドラマ「ゴシップガール」の世界観(「Sex and the city」のティーン版などとも言われています)。ニューヨークに住むセレブ女子高生が、買い物をする憧れのお店、という佇まいです(実際ドラマにも登場します)。

 

そしてそれは、うちのターゲット像からは大きく外れていたのです。

 

驚くことにこの部分をヘンリベンデルのバイヤーさんは一瞬で見抜きました。

 

名前を呼ばれて商品を渡した瞬間、担当者はこちらの説明をほぼ一切聞かずに勝手にあれこれ見て

 

「かわいいー!」

 

「みてー!こんなところに猫がいるー!!」
(内ポケットにプリントしてある猫を見て)

 

など、ポジティブな言葉を連発していたので、

 

「おっ?!これはいけるのでは?!」

 

と思っていたのですが、30秒程するとふと顔を上げ

 

「残念ながらあなたの商品は年齢層が高すぎる」

 

と言ったのです。

 

それをとっさに

 

「年齢層が高くないと売れない」

 

と聞き間違えたわたくしは

 

「うちの商品は60代の女性も使ってます!」

 

と必死にアピールすると

 

「でしょ?!でもうちのターゲットは20代前半なの。とってもかわいいけどうちの店にはあわないわ」

 

と言いました。

 

その後「一応ブランド資料預かっておいてもいい?」の一言で終了・・・。

 

あまりのあっけなさに傍らでバッグを持っていた撮影部長はきょとんとしておりましたが、わたくしは採用されなかったという事実よりも、その判断の素早さ&的確さにむしろ感動してしまい、

 

敵ながらあっぱれ!

 

と思ってしまいました
(こういう時に使う言葉なのかどうかちょっとわかりませんが、、、)。

 

と同時に、もう2度とオープンシーにはチャレンジしないだろう、とも思いました。

 

【売り込みで、1度目の失敗は「失敗」ではない】

 

 

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今回の結果を受けて、どういう商品を持って行けばヘンリベンデルに採用されやすいのかはよくわかりました。

 

でも果たしてそれは自分のやりたいことだろうか?と振り返った時に、コタエはNoだと思ったのです。

 

そこが見事にかみ合い、かつ足りない溝を埋めて、2度目のオープンシー挑戦で採用されたのがBruceGlen」です。

 

ちなみに売込みで最も重要なのは、この彼らのようなスタンスだとわたくしは思っています。

 

という訳で次回はこの「最も重要な点」をもう少し分かりやすくご説明します。

 

今回もありがとうございました。

 

次回もよろしくお願いします。

 

*****

 

(2017年1月22日追加)
これは言い訳でもなんでもないのですが、売り込みたいお店のターゲットがどこにあるのか、というのは、最後の最後はやはり実際にバイヤーさんと接触してみないとわからない、という部分も結構あります。情報の精度を並べるとしたら、

 

1.外から得られる情報 < 2.実際の店舗の雰囲気 < 3.バイヤーさんの反応

 

といった感じなので、2から先の情報がなく、1だけ握りしめて挑んだ(実際にヘンリベンデルに行ったことが一度もなかった)わたくしが、ターゲットを見極めきれなかったのは致し方ないことだったと思っています。

 


バッグブランド「Saori Mochizuki」
デザイナー
中目黒の雑貨屋「Accent Color」オーナー
望月沙織

 

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オーディション当日に出会ったライバル達【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.5】

Saori Mochizukiの商品

ニューヨークへの売り込み方法
(「Open See」当日は、ヘンリベンデルの建物をぐるっと囲むようにものすごい長蛇の列ができていました)

 

(こちらの記事は、2014年7月20日に公開されたものを2017年1月に加筆・修正したものになります)

 

目次
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.1】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.2】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.3】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.4】

 

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【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.5】
オーディション当日は、いつ、どこに、どうやって、並ぶ?!

 

こんにちは、バッグブランド Saori Mochizuki デザイナー&中目黒の雑貨屋 Accent Color オーナーの望月沙織です。

 

さてオープンシーを攻めるにあたって、まず一番最初に気になったのは、

 

「一体何時から並んだらいいの??」ということでした。

 

一応ヘンリベンデルの公式アナウンスとしては、

 

「朝9時から正午までの間、指定の場所に並んだ人を先着順で通します」

 

とのことだったので、字面だけ見れば、9時までに行けばいいのかな、という感じでした。

 

でもこの「先着順」というのが曲者でして、一体何人の人が並んでいるのか予想がつかなかったので、必然的に9時よりも前に行ったほうがいいんだろうな、と思いました。

 

そこで過去挑戦した人のブログを丹念に調べ上げてみると(「Henri Bendel Open See」で打ち込むと、英語の記事が色々みつかります)、最新の情報で

 

「午前3時半に到着したら、既に4人並んでいた」

 

ということだったので、ならば遅くとも午前4時迄には行くべし、と決めました。

 

でも、当然そんな時間に周囲のお店は開いていません。

 

日本のように至る所にコンビニがある訳でもない。

 

つまり、朝9時までの間に万が一トイレに行きたくなったら困るよね?!

 

という訳で、ホテルは少々高かったですが、ヘンリベンデルから歩いて5分の場所にとりました(言ってみれば銀座に泊まるようなものです)。

 

実際地元の人は、友人と何人かで並び、間際に一旦家に帰ってプレゼン用に着飾って戻ってきたりしてました(並ぶだけのバイトを雇っている人もいました)。

 

なおかつ一体どこに並ぶべきかもよくわからなかったので、前日にNY入りしてヘンリベンデルの販売員に確認をしました。

 

【間違った場所に並んでいたライバルを発見!しかし彼らは、、、】

 

 

ニューヨークへの売り込み方法
(Open Seeの並ぶべき場所「従業員入口」)

 

ちなみに正しい集合場所は「従業員入口前」だったのですが、当日行ってみると、それを知らずに「お客様用正面入口前」に、小さな椅子を並べて肩を寄せ合うように座っていた黒人のオシャレな2人組がいました。

 

通りすがりに「もしかして、OPEN SEE??」と声をかけると、そうだ、という。

 

「並ぶ場所、ここじゃないよ」

 

といっても2人は

 

「いや、住所はここのはず」

 

と、ヘンリベンデルの公式サイトの住所のページを表示したスマホ画面を示して納得しません。

 

「私は昨日ヘンリベンデルのスタッフに直接確認したから間違ってないと思う」

 

と言っても、ますます

 

「なんだこのアジア人?!(オレたちの1番乗りを奪おうとしてるのか?!)」

 

と胡散臭そうな目でこちらを見て、一向に動こうとしません。

 

わたくしはそれでも良かったのですが、見捨てていくのもなんだったので、

 

「どうせ2人いるなら、1人はだまされたと思って私についてこない?!」

 

と言うと、1人が渋々ついてきました。

 

夜明け前の、雨がそぼ降る薄暗いニューヨーク。

 

わたくしは自分の情報に自信があったとはいえ、相手は大柄の黒人男子。

 

もし間違っていたらどうしよう〜〜〜と若干ドキドキしながら、一緒に角を曲がってみると、、、

 

既にそこには15人ほどの行列ができているではありませんか。

 

そこでやっと顔をほころばせた黒人の彼。

 

一緒に大急ぎで列の最後尾に並びました。

 

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(写真の右側、黒い傘が2つ並んでいますが、これが彼らです。朝早かったから、この傘の下で仲良く寝てました…笑)

 

聞けば2人は双子で、わたくしと同じバッグデザイナーで、ハーレム出身。

 

一緒に並びながら少し話しをしました。

 

ニューヨークへの売り込み方法

 

「いつまでニューヨークにいるの??」

 

と聞かれたので、あと数日はいるよ、とこたえると、場所を教えてあげたお礼なのか、

 

「もしこの日までいるなら、遊びにおいでよ!」

 

と、かの有名なアポロシアターでやる彼らのゴスペルライブに招待してくれました。

 

ニューヨークへの売り込み方法

 

後日、半信半疑でノコノコと出かけていくと、本当にライブは開催されていて、タダで、アポロシアターの中に入れてもらっちゃいました。

 

ニューヨークへの売り込み方法

 

ライブが終わったあと、マイケルジャクソンなど、そうそうたる有名人が立ったステージなども見せてもらっちゃいました。

 

そしてなんとその後2回目の挑戦で、彼らはヘンリベンデルデビューを果たしたのです。

 

ニューヨークへの売り込み方法

 

・・・そんなこんなのお話については、また次回以降、オーディションで実際にバイヤーさんと話したこと等とあわせてお話ししたいと思います。

 

引き続き宜しくお願いいたします。

 
*****

 

(2017年1月21日追加)
イベントでも何でも、お隣さんと仲良くなれるかどうかはかなり重要です。

 

ライバル同士ではありますが、そこでギスギスしたところで勝負の大差に影響はないのではないでしょうか。

 

わたくしは百貨店のイベント周りをして、色んなブランドさんや会社さんと売場をシェアしてきましたが、自分の手が空いているときは、なるべくお隣さんの売場も気にかけるようにしています。

 

そうやってお互いに補い合いながらやっていった方が売場全体が盛り上がりますし、自分も色んな局面で助けてもらえたりするので結果的には自分にとってもプラスに働くと思っています。

 


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準備の9割は情報収集【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.4】

Saori Mochizukiの商品

ニューヨーク 売り込み営業

(こちらの記事は、2014年7月13日に公開されたものを2017年1月に加筆・修正したものになります)

 

目次
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.1】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.2】
【海外売込み奮闘記・ニューヨーク・ヘンリベンデル編 vol.3】

 

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【7/13配信 海外売込み奮闘記・ニューヨーク編 vol.4】
オープンシー、じゃなくて、Open See!!

 

こんにちは、バッグブランド Saori Mochizuki デザイナー&中目黒の雑貨屋 Accent Color オーナーの望月沙織です。

 

そもそもわたくしがオープンシーを知ったきっかけは本当に些細なことでした。

 

仕事をしながら聞いていたJ-WAVEから、ヘンリベンデルとシャネルとオープンシーの話が流れてきたのです。

 

恥ずかしながらその当時、「ヘンリベンデルって何ですか??」てレベルだったわたくしは、「NYで売込みができる!」という響きに引かれて、その場でバッとメモをとって、大急ぎでネット検索をかけました。

 

その時点で、9月末。

 

オープンシーは、10月下旬。

 

あまりに急だったので、どうしよう、、、と一瞬迷いましたが、

 

・9月末に有効期限を迎える飛行機のマイレージが北米を往復できるくらいたまっていたこと
・ちょうど9月半ばに初めての展示会を終えたばかりで、商品のサンプル在庫が沢山あったこと
・その展示会の時に、海外卸用のカタログ・プレゼン資料を作っていたこと
・もともとNYを意識してブランドを立ち上げたこと

 

が決め手となり、その日のうちに撮影部長(という名のわたくしの夫。TVCMや映画など、動画のカメラマンをやっています。うちのブランドでは主に商品写真の撮影や展示会&催事のディスプレイを担当しています)に相談→「行ってみよう!」ということになりました。

 

そこからが、さあ大変。

 

【準備の9割は情報収集】

 

 

まずはヘンリベンデルについてと、オープンシーについての情報収集に取りかかりました。

 

ですが、残念ながら日本人でトライした人はあまりいなかったようで、オープンシーについて日本語で書かれた情報はほとんど手に入りませんでした。

 

ならば、、、英語で調べるしかない!

 

ということで、まずは検索ワードを「オープンシー」から「Open See」に変えてみると、「トランクショー」までたどり着いた人のサクセスストーリー兼成功へのアドバイスみたいな記事が何件かみつかりました。

 

またtwitterでも同じように「Open See」や「Henri Bendel」で有効な記事がないか洗い出しました。

 

その時見つかった記事の一つがこれで、
http://theemergingdesigner.com/henri-bendel-open-see-tips-from-designer-julia-vallelunga-of-la-raffinerie/

 

ここから、当日は何時に並んだらいいのか、どういう状態で待っていたらいいのか、など、色々役に立つ情報を得ることができました。

 

という訳で次回は、

 

「今振り返ってみると、どの準備が有効だったか」

 

というポイントをいくつかご紹介したいと思います。

 

・・・今回の香港行きもそうですが、全ては行く前の準備&情報収集にかかっているのでありました。

 

*****

 

(2017年1月20日追加)
最近はグーグル先生がいるので、ネットでなんでも簡単に調べられる時代になりましたが、それでもグーグル先生にどんな言葉で質問するか、という部分は結構センスが問われると思います。

 

わたくしはいつも、うちの店で開催している着付けレッスン会のために「猫の形をした(人間用の)おやつ」を探し求めているのですが、

 

「猫のおやつ」

 

と入れると、マタタビとかチュールとかが出てきてしまうんですよね(笑)。

 

この辺りは、やはり日頃から色んなことをアメーバ的に考えていないとなかなかパッと連想ゲームできないと思います。

 

そして営業に限らず何でもそうですが、向き合う相手のことを事前によく調べて挑む、ということはとても重要だと思います。

 

ネットに散らばる情報は玉石混淆で、必ずしも正しいものばかりではないかもしれませんが、それでも調べていく過程で色んなことが見えてきますし、お互いに共通認識を持っていると話しの進みも早く、時間の短縮に繋がります。

 

ちなみに、ですが、わたくしはいまだにOpen Seeのことを知っているという日本人に出会ったことがありません。もしテイストのあう商材を持っている人なら、みんなチャレンジしてみたらいいのに、と思えるほど画期的なシステムだと思っていたので、なんでなんだろう〜と思いますが、距離(NY-日本)の問題なんでしょうかね。もったいないな、と思いました。

 


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望月沙織

 

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