「てんてんしましまを探して」第25回・2014年12月髙島屋大阪店 Saori Mochizuki 期間限定ショップ サイドストーリー vol.4「仕事はツラいよ」がんばれタナカの巻
「てんてんしましまを探して」は、毎週木曜正午更新。
てんてん(水玉)しましま(ボーダー&ストライプ)のかわいいアイテム、そこに携わる人々の思いをバッグブランドSaori Mochizukiのデザイナー・望月沙織がつづります。企画詳細についてはこちらをご覧ください。
「てんてんしましまを探して」第25回・2014年12月髙島屋大阪店 Saori Mochizuki 期間限定ショップ サイドストーリー vol.4「仕事はツラいよ」がんばれタナカの巻
さて、高島屋大阪店のイベントも終盤戦。新人タナカもなんとなく店頭に慣れて来た頃ですが…。
新人アシスタント・タナカ(以下、タ):うーん。商品を売るのって、難しいです。
デザイナー・モチヅキ(以下、モ):そうでしょう、そうでしょう。お金をいただく場ですからね。そう簡単にはいきませんよ。
タ:もっと売りたいです。
モ:ちなみにあなたが今一番欲しいアイテムってなに??
タ:これです!!!
「トント(コインケース)」税込3,456円
モ:ほほう。なるほど。では、この「トント」を10個売るためのキャッチコピーを考えて来なさい!
タ:!!!!!(-。-;
(翌日…)
タ:モチヅキさん!みてください!どうですか、このコピー???!!!
・キュートなレトロ感をたっぷりつめたコインケース
・かばんから取り出すレトロ感
・会計時の小さなお洒落
・「あ、かわいい」と店員さんに思わせたい
・猫と水玉好きにはたまらない
・ちょこっと買い物、ちょこっとお洒落
・もっと僕を太らせて
モ:…この最後の、太らせて、ってなに??
タ:お金をもっと入れてね、ってことですよ!
モ:うーん…。そもそもさ、タナカはこの”トント”は、どういう商品だと思ってる??
タ:コインケースですよねっ!
モ:喝!もうそこからしてダメ。コインケースって思い込んでるから、お会計とか、お金とか、そういう言葉ばかりになるけど、これ、リップクリームとか目薬とか、ちょっとしたものを入れて使う人もいるかもだよ。鍵を入れるのにも使えるかもしれない。
でももし、小さな、このトントくらいのサイズのポーチを探しているお客様がいた時に、コインケースとしてしか使えない、と思い込んでいたら、オススメできないよね。
タ:なるほど…。
モ:あと、レトロレトロって言ってるけど、レトロ感をレトロって言葉で表現するほど陳腐なものはないぞ!レトロって感じを、レトロって言葉を使わずに表現するにはどうしたらいいか、それを考えなくちゃ。
タ:えっと…じゃあ、おばあちゃんの手作りとか、どうですか?
モ:(怒) あんた、肉じゃがじゃあるまいし、それって全くうちのブランドのイメージじゃないでしょっ!
例えば、”60年代の映画に出てくるような”とか、おしゃれな表現はほかにいくらでもあるんだから、もう一回出直して来なさーい!!!
タ:か、か、かしこましました、、、!
・・・というわけで、新人タナカはまともなキャッチコピーが書けるのでしょうか?
【 次号に続く 】
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starmix(ブローチ・帽子・ヘアアクセサリー)
fast couture(帽子)
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TOIRO-FIRANDO(マフラー・ヘアアクセサリー)