こんばんは、水玉とボーダー&ストライプのバッグブランドSaori Mochizukiのデザイナー・望月沙織です。
今日は新作のために、生地屋さんで生地のスワッチ(サンプル帳)を頂いてきました。
いつもお世話になっている生地屋さんは、このスワッチを無料で分けて下さいます。それになれてしまうと、1部100円、とか、料金を請求されると「お金とるの?!」ってついつい思ってしまいますが(革などそもそもの単価が高いものや、いちげん客だと請求される場合があります)、よくよく考えてみれば、スワッチを作るために人件費はかかってますし、スワッチ用の生地だって、タダではありません。
そう思うと、無料で頂けるというのは本当に有難いことだなと思います(このあとちゃんと買ってよね、という無言のプレッシャーも感じつつ…)。
特につい最近、こんな記事を読んだ直後だっただけに、つくづくそのありがたみを噛み締めました。
わたくしには、待っていればお給料を払ってくれる「会社」は存在しません。スワッチを頂きに行く交通費も、それを持って帰ってきてデザインを考えるアトリエの家賃も、文字通り、バッグを売った中から捻り出しています。
何をみみっちいことを、、、と思われるかもしれませんが、これが起業するということの現実で、自分の時間にもコストが発生していると思うと、砂時計の砂が落ちるのをハラハラしながら見つめている気持ちになりますし、今日、1時間に1個売ったとしたら、どうしたら明日は1時間に2個売ることができるようになるのか、毎日毎日、ひりひりしながら考えています。
でもやっぱりそんな状況は、置かれてみないと理解できないと思うので、わたくしも昔はよく、「ただで縫ってくれ」的なことを言われて人知れず泣いたことがありました。
幸いわたくしは気が強く、かなり早い段階からそういうのは一切お断りしていたので、今となってはもう誰もそんな失礼なことは言ってこなくなりましたが、それでも「自分の起こした会社の中で自分のルールで動けて、気楽でいいよね」的なことを言われて気落ちすることはたまにあります(だったらまず、自作のバッグを1コ、家の前の道で売ってみろ、と言ってやりたくなります…)。
だけど、そういう人と100%分かりあうことは難しいと思うし、議論した所でしょうがないと思うので、少なくとも自分は、他人の時間や手間を、自分のもの以上に大切に扱うようにしたいな、と思っております。
…ちなみに本日の写真は、、、スーパーフライ・青のデザインを考えていた時の写真。わたくしは生地を実物大に近い形に並べて組み合わせを考えるタイプなので、スワッチはとても重要なツールになります。頂けて、本当に有難いです。どうもありがとう、営業Nさん!
【香港ファッションウィーク(7月7日〜10日)の準備も引き続き奮闘中(@香港コンベンション&エキシビジョンセンター/ブース番号:1B-DS46/もし香港にお知り合いの方がいらっしゃったら、告知頂けると嬉しいです】
☆Saori Mochizukiの商品は以下のサイトでも購入できます☆
*Saori Mochizuki Web Shop
*通販サイト「KOSTER」