こんにちは、水玉とボーダー&ストライプのバッグブランド、Saori Mochizukiのデザイナー望月沙織です。
プランタン銀座でのイベントも残すところあとわずかとなりました。今後イベントの回数はしぼっていく予定なので、ぜひこの機会に遊びにいらしていただけたらと思います。
イベントの裏では次の新しい展開の準備も進めております。
その中で聞こえてきた、悲しい話というか、バッグデザイナーとしてどう乗り越えていくのか、新たな試練だな、と思った話があります。
それは国内の職人さん激減問題です。
うちのバッグの生産を頼んでいるメーカーの社長さん曰く、去年から今年にかけて、国内のバッグ職人さんが一気に減りはじめているそうです。それもそのはず、職人さんたちは現在70代から80代で、一般社会で考えれば、ご隠居の世代。
「もうそんなにタイトなスケジュールで働きたくない」という人はまだいい方で、文字通り、亡くなってしまってもう頼みたくても頼めない人が次々に出始めているそうです。
じゃあ、若い世代に頼めばいいんじゃない?とはいかないのが、この業界の厳しいところで、ちょうど生産が日本から中国に移り始めた時期と重なるため、今、働き盛りの40代、50代の国内の職人さんは皆無に等しいそうなんです。
ここへきてやっと20〜30代の職人さんたちが現れ始めたそうなんですが、彼らに工賃を聞くと、「今までの倍どころではない。ちょっと今の価格設定からは考えられないほど高い」そう。
でも、メーカーの社長さんに言わせると、「今まで職人さんで、年収1億円プレーヤーとか、聞いたことがないでしょ。1億円どころか、1千万にすら届かない。つまり今までの工賃は、どこか職人さんたちがこらえていた部分がある。でも今の若い人たちは、自分たちはそうはならないぞ、っていうことなんだと思う」とのこと。
とはいえ、それで海外の安い工賃と戦っていけるのか、という問題がある。
バッグに限らず、100均にしても、なんにしても、今の日本の物価は、海外の安い労働力が前提になって、初めて成立する値段です。
物価が高い(=労働力が高い)、というのは、これだけグローバル化された社会においては、もはや足かせ以外のなにものでもないんです。
少し前にユニクロが、世界同一賃金制を宣言した時に国内の世論は否定的な意見が圧倒的なようでしたが、「じゃあそういう人は、アメリカや日本で100%生産されたiPhoneが、20万円になります、って言われて、買うのか?!買う時は安く買いたいけど、もらうもの(給料)は高くないとヤダ、というのは、傲慢じゃないのか?!」と冷静に突っ込みを入れていた人がいて、わたくしはうーむ、、、とうなったものです。
高齢化とグローバル化の風が、超強風の向かい風となって吹き荒れているバッグ業界。さて、我がブランドはどのようにして立ち向かって行くべきなのでしょうか。・・・それを決めるのは結局自分自身なんですが、うー、また考えること、増えちゃったのかよ、って感じで泣きたい気分。色々突っ走りつつ、考えて行きたいと思っております。
ちなみに本日の写真にあるリボンのペタンコトート(PVC加工)は、今回プランタン銀座のイベントで一番人気の商品「スピンオフ」¥6,480-です。なんとこのバッグも、80歳の職人さんが縫い上げて下さった商品になります。
バッグデザイナー・望月沙織/Saori Mochizuki
☆Saori Mochizukiの商品は以下のサイトでも購入できます☆
*Saori Mochizuki Web Shop
*通販サイト「KOSTER」
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*スケジュールが変更になりました*
2014年5月21日(水)〜5月28日(水)
大分トキハ別府店1F化粧品売場
(営業時間詳細は、大分トキハ別府店のサイトでご確認ください)
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2014年5月20日(火)〜6月1日(日)
5/31(土)、6/1(日)は望月も店頭に立ちます!
福岡パルコ1Fエスカレーターサイド
(営業時間詳細は、福岡パルコのサイトでご確認ください)
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